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LISA MARIE PRESLEY

artist LISA MARIE PRESLEY

REPORT

原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


目の覚めるような、ごきげんな南部ロックです。重量級リズムの上に、ブルースやカントリーの香りが絶妙に配合されています。主役の歌声はちょっと低めでハスキー。抑えて歌ってもシャウトしても、溢れんばかりの実力が伝わってきます。

リサ・マリー・プレスリー、ついに日本で初ライヴです。父親がエルヴィス・プレスリーであること、前夫がマイケル・ジャクソンであったことから、いわゆる"セレブ芸能人"的な見方をされることもあるようですが、ステージにあらわれた彼女は"伝説のスーパースター"の名声を借りる必要のない、飛び切り有能なシンガー・ソングライターでした。「次は何の曲を聴かせてくれるのだろう」、「うわー、このメロディ、かっこいい」、「このざらついた声がまた、いいんだよなあ」とわくわくしているうちに、あっという間にライヴの時間が過ぎてしまったという感じです。父親や前夫に一切触れず、彼らの曲をカヴァーすることがなかったのにも好感が持てました。「私は私。私自身の音楽を、日本のオーディエンスにしっかり届けたい」。そんな声が聞こえてきそうな、とびきり爽やかなプログラムだったのです。

バックのメンバーも大変な実力者揃い。"ギター、音楽監督、アレンジャー、私の夫、そして子供たちの父親"とリサ・マリーに紹介されたマイケル・ロックウッドの繊細なプレイ、ベースだけではなく巧みなコーラスでも存在感をアピールしたルイス・マルドナード、フィドルやマンドリンやペダル・スティールでカントリー風味を運ぶジェイミソン・ホリスター、オルガンやメロトロンをヴォーカルの背後にそっと忍び込ませるデイモン・フォックス、そしてスティックとマラカスを片手に持ってコクのあるビートを打ち出すジョン・サンズ。全員の名を挙げずにはいられないほど、誰もが卓越したミュージシャンでした。ブラシを使ったドラムスと、トレモロをかけたエレクトリック・ギターが印象的な「Storm of Nails」、リゾネイター・ギターがむせび泣く「Idiot」などなど、どの曲もクライマックスと呼ぶにふさわしいものでした。

リサ・マリーの最新アルバム『Storm & Grace』ではTボーン・バーネットがプロデュースを務めていましたが、彼やダニエル・ラノワの音作りに共感するファン、さらに今、来日中のボブ・ディラン公演を楽しまれた方であれば、このブルーノート東京公演は必ず心に訴えてくるはずです。公演は10日まで。もうリサ・マリーを語るときに、エルヴィスやマイケルの名前はいりません!
(原田 2014 4.9)

SET LIST

2014 4.8 TUE.
1st
1. SO LONG
2. OVER ME
3. STORM OF NAILS
4. YOU AIN'T SEEN NOTHIN' YET
5. WEARY
6. SOFTEN THE BLOWS
7. IDIOT
8. LIGHTS OUT
9. S.O.B.
10. UN-BREAK
11. STICKS AND STONES
EC. I'LL FIGURE IT OUT
 
2nd
1. SO LONG
2. OVER ME
3. STORM OF NAILS
4. YOU AIN'T SEEN NOTHIN' YET
5. SAVE ME
6. WEARY
7. CLOSE TO THE EDGE
8. IDIOT
9. LIGHTS OUT
10. S.O.B.
11. UN-BREAK
12. STICKS AND STONES
EC. I NEED TO KNOW

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