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JONATHAN BUTLER @COTTON CLUB

artist JONATHAN BUTLER

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原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


昨日も「コットンクラブ」は沸きに沸いていました。ギタリスト/シンガーとして幅広い活躍を続けるジョナサン・バトラーのステージです。20日には「ブルーノート東京」に登場しますが、今のジョナサンはまさしく絶好調、見に行けば100%満足するどころか、誰もが彼のいろんな魅力を発見して、暖かな気分で家路につくことでしょう。

オープニングからいきなり、ギターの弾き語りです。すっかりトレードマークとなった独特の形状のナイロン弦ギターはアンプを通しているのに信じられないほどアコースティックに鳴り、張りのある歌声はマイクを必要としないほど豊かに響きます。そして一息つくと、「今日は皆さんを南アフリカにお連れしましょう」とシャウト。そこからバンド一丸となった演奏が始まります。

人懐っこいメロディ、踊りたくなるようなリズム、ファンクやレゲエからの影響、その他さまざまな要素が絡みあって、たまらなく気持ちよい世界が生まれます。ジョナサンは2本のギターを使いましたが、とにかく音の粒立ちが尋常ではありません。「さぞゴツいピックでガシガシ弾いているのだろうな」と思いきや指弾き、しかも超絶フレーズをニコニコしながら次から次へと繰り出します。もちろんギターとスキャットによるユニゾン・プレイもたっぷり披露。かつて"南アフリカのジョージ・ベンソン"と呼ばれていたことを思い出させました。

中盤では愛娘、ジョディ・バトラーがヴォーカリストとして加わります。ジョナサンとの息の合ったハーモニーで聴かせてくれたのは、"アフリカの母"こと故ミリアム・マケーバのヒット曲「Pata Pata」、リオン・ウェアの代表作(ジョナサンはクインシー・ジョーンズのレコードで覚えたそうです)「If I Ever Lose This Heaven」等。ジョナサンはまた、"大好きなボブ・マーリーの曲"と前置きして、「No Woman No Cry」も歌いました。こうしたカヴァー曲が聴けるのも、ジョナサンのライヴの楽しさです。

そして後半では全米コンテンポラリー・ジャズ・チャート第1位に輝いた最新作『Grace & Mercy』から「Don't Walk Away」等で盛り上げました。アンコールはもちろん、彼の名を一躍広めた'87年のヒット曲「Lies」。観客を思いっきり楽しませつつ、自分たちも最高に楽しんでプレイする・・・そんな表現を使いたくなる、本当に充実したステージでした。「コットンクラブ」での公演は本日まで、あさっては「ブルーノート東京」に登場します。
(原田 2013 9.18)

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