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MICHEL CAMILO BIG BAND -CARIBE-

artist MICHEL CAMILO

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ミシェル・カミロ - MICHEL CAMILO


公演初日リポート:MICHEL CAMILO BIG BAND -CARIBE-

熱狂的な歓声に包まれながら、ミシェル・カミロ・ビッグ・バンドの公演が行なわれています。先日発売されたアルバム『カリベ』のお披露目ツアーでもありますが、実のところそれは1994年にカミロの故郷、ドミニカ共和国で行なわれたコンサートを収めた発掘音源。

しかし「ブルーノート東京」のステージには16年の歳月を超えて、マイケル・フィリップ・モスマン、デイヴ・バージェロン、デイヴィッド・テイラー、クリス・ハンター、ゲイリー・スムリアン等、当時の主要メンバーの殆どが並びます。リズム・セクションにいたっては、アンソニー・ジャクソン、クリフ・アーモンド、ワリオネクス・アキーノと、そのままの顔ぶれが揃いました。各メンバーにとっていかにドミニカ公演が思い出深いものであり、ブルーノート東京での再会を楽しみにしていたかが、とてもよくわかります。

昨日、演奏中のMCでカミロは「このビッグ・バンドは、私が普段やっているトリオ・ミュージックを、ホーン・セクションを加えて拡大したものなんだ」と語っていました。確かにレパートリーは「WHY NOT !」を筆頭に、彼がいままで主にスモール・グループで演奏してきたものが主体です。ビッグ・バンドの響きにしても、「ハーモニーやアンサンブルが一滴の水漏れもないほど周到に練られた」という感じではありません。

しかし、この荒削りなところがエキサイティングなのです。小さい音でチマチマまとめるのではなく、とにかくフル・トーンで楽器をぶっ放す。メンバー全員がニューヨーク・エリアのトップ・ミュージシャンなのですから、“鳴りの見事さ”は保証つきです。野獣が咆哮するかのように轟くブラス・セクションに、アンソニーのうねるような低音フレーズがからみ、その上でカミロが踊るようなソロをプレイする・・・これを快感といわず何といいましょう。

メンバーもオーディエンスもみんな、満面の笑顔。ミシェル・カミロ・ビッグ・バンドは、すっかり肌寒くなった東京の夜に“音の太陽”を運んでくれました。公演は26日まで続きます。『カリベ』に入っていない曲もたっぷり聴けますよ!
(原田 2010 10.21)


●10.21thu.-10.26tue.
MICHEL CAMILO BIG BAND -CARIBE-
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