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ERIC BENET

artist ERIC BENET

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エリック・ベネイ-ERIC BENET


公演初日リポート:ERIC BENET


にぎやかで、あわただしい年末。そんなときだからこそ、じっくりと暖かな歌声に耳を傾けたいものです。
ブルーノート東京の今年のクリスマス・シーズンは、“ミスター・ロマンス”ことエリック・ベネイの歌声で彩られています。ロマンティックな夜を、飛び切りスウィートなヴォーカルを味わいながら過ごす。からだじゅうが満たされる瞬間です。

CDではソフトでスウィートな面が強調されている感がなくもないエリックですが、ライヴの彼は、とにかく熱い! 全身全霊で繰り広げられるパフォーマンスは文句なしにエキサイティングで、興奮につぐ興奮を与えてくれます。幅広い声域、豊かな声量、グイグイと聴き手を引っ張っていくようなリズム感もさることながら、後部座席のひとりひとりまで視線を送りながら歌う姿に、ぼくは彼のエンターテイナーとしての凄さを感じました。あの瞳で見つめられ、ラヴ・ソングを歌われたら女性ファンはみんな彼のとりこになってしまうことでしょう(男のぼくも、エリックはセクシーだなあと思いながら聴いていました)。リピーターが多いというのもうなずけます。

バック・バンドの編成はキーボード、ベース、ドラムスというシンプルなものでしたが、各人が大変な凄腕のため、音の薄さはまったく感じられませんでした。とくに20歳を迎えたばかりというドラマー、スティックスの切れ味には脱帽です。ベースのグレゴリー・コリアーはまた、歌もうまい! もともと歌を歌うつもりがなかったけれど、エリックのアドバイスを受けて歌うようになったそうです。つまりシンガーとしては新人なのですが、まさしくプロ・シンガーはだしの歌声で楽しませてくれました。

演目は、これぞオープニングといった感じの「LOVE DON'T LOVE ME」、ラテン・テイスト満載の「SPANISH FLY」、本人曰く“エラ・フィッツジェラルドやナット・キング・コールが歌いそうな古典的な曲”「THE LAST TIME」など、盛りだくさん。もちろんR&Bチャートでトップに輝いた「SPEND MY LIFE WITH YOU」も聴かせてくれましたし、シーズンにちなんだ「THE CHRISTMAS SONG」も嬉しい贈り物でした。“ほとんどリハーサルしてないんだよね。間違わなきゃいいんだけど”というようなことを言いながらクリスマス・ソングを歌いだしたエリックですが、それは彼のテレでしょう。もちろん結果は大成功、エリックはオーディエンスの心に火をともしながら、さっそうとステージを去ってゆきました。

公演は25日まで続きます。スペシャル・カクテル「WHITE ROMANCE」(エリックが命名した)やクリスマス・スペシャル・ディナー・コース(23日、24日)と共に、至高の歌声に酔いしれてください。
(原田 2009/12/21)


● 12/21mon.-12/25fri.
Special Christmas Evening with ERIC BENET
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エリック・ベネイ-ERIC BENET

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