ジョイスとイヴァン・リンスがお互いを語る、貴重なインタビュー | News & Features | BLUE NOTE TOKYO

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ジョイスとイヴァン・リンスがお互いを語る、貴重なインタビュー

ジョイスとイヴァン・リンスがお互いを語る、貴重なインタビュー

プレミアムライブに先駆け
インタビューを敢行!

意外にも一緒のステージに立つ機会は過去一度だけだったというジョイス・モレーノとイヴァン・リンス。ここではブルーノート東京のプレミアムライブに先駆け行われたインタビューをご紹介。ブラジリアン・ミュージックの最高峰に位置するふたりにお互いについて語っていただきました。

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 ジョイス・モレーノとイヴァン・リンス。日本でも、ブラジル音楽ファンにとどまらず幅広い層に親しまれている2人のシンガー・ソングライターは、共にカリオカ(リオっ子)で世代も一緒(イヴァンが3歳上)、デビューしたのもほぼ同時期だ。

 「私とイヴァンは60年代末、リオで開催された学生のソング・フェスティバルに出演したときに知り合いました。ソング・フェスティバルが盛んな時期で、私の世代のアーティストのほとんどが、そこで知り合ったのです。当時から、イヴァンは才能あふれる作曲家、グレートなメロディー・メイカーでした」(ジョイス)

 ジョイスもイヴァンも、いかにもカリオカらしい気さくでオープンマインドなキャラクターの主。共にサンバとボサノヴァが音楽の基軸にあり、ブラジル各地の多彩なリズムを取り入れたソングライティングのセンスを発揮している。ジャズの要素も強く、欧米のジャズ・ミュージシャンとの共演経験が豊富なところも共通している。

 「私の音楽とジャズとの接点は、自由さ、和音、そして気まぐれさだ」(イヴァン)

 「私の音楽は、ブラジルのリズムや伝統と、ジャズの即興の自由さをミックスしています。ニューアルバム『パラヴラ・イ・ソン(言葉と音)』で録音した曲<ミンガス、マイルス&コルトレーン>では、ジャズがどうやって私自身の音楽の中に染みこんだかを歌いました。"ずっと私のものだったサンバ。ジャズとのラヴ・アフェアを経て、無謀にもサンバ・ジャズが生まれた" と」(ジョイス)

 "自由さ" は、ジョイスとイヴァンの音楽に共通するキーワードだ。僕は2人それぞれとレコーディングの現場に従事したことがあるが、共演者との音楽の会話とその場のひらめきやインスピレーションを通じ、自由な発想で新たなアイディアを加えていく反射神経の鋭さから、言葉にできないほどの刺激を受けてきた。

 また、ジョイスが演奏するギター、イヴァンが演奏するキーボードには、共にワクワクするようなリズム感とグルーヴがみなぎっている。2人とも、シンガー/ソングライターであると同時にミュージシャンなのだ。

 このように共通項の多い2人だが、意外なことに長年のキャリアを通じ、2人が共演する機会はほとんどなかった。アーティスト同士の交流がとても盛んなMPB(ブラジリアン・ポピュラー・ミュージック)シーンにおける七不思議のひとつとも言えるが、お互いの共通項の多さが逆に何らかの足かせになっていたのかもしれない。

 「以前、テレビの音楽番組に一緒に出演して歌ったことがあった」(イヴァン)

 「97年に日本で行なわれたボサノヴァのフェスティバルで、アントニオ・カルロス・ジョビンの曲を一緒に歌いました。今回のブルーノート東京でのライヴは、私たちの新しい経験になります」(ジョイス)

 「ジョイスは現在のブラジルにおける最良のソングライターの一人で、素晴らしいシンガーだと思う。やっと彼女と一緒に初めてのショーを行なうことになった」(イヴァン)

 ホームタウンのリオでも行なったことのない、ジョイス・モレーノとイヴァン・リンスのジョイント・ライヴ "A Tribute to Rio by 2 Cariocas" が東京で初めて実現することは、2人がそれぞれ長年にわたって築いてきた日本との信頼関係の成果でもある。一期一会のプレミアムなライヴ、本当に楽しみだ。

中原仁(Jin Nakahara)
J-WAVE「サウージ!サウダージ」をはじめ、音楽・放送プロデューサー、選曲家、DJ、MC、ライターとして活動。ブラジル渡航数は約50回。共著の最新刊「リオデジャネイロという生き方」(双葉社)発売中。
http://blog.livedoor.jp/artenia/

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