【COTTON CLUB Special:特別対談】大和田慧 × 宮川純 | News & Features | BLUE NOTE TOKYO

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【COTTON CLUB Special:特別対談】大和田慧 × 宮川純

【COTTON CLUB Special:特別対談】大和田慧 × 宮川純

誰ひとり残すことなく肯定する
コロナ禍に生まれた新作『LIFE』に込めたメッセージ

 よくぞ今日まで辿り着きました!と言わんばかりの、人生を肯定する一枚。 東京を拠点に活動、NY、LAでライヴやレコーディングを行い、アポロシアター出演経験をもつシンガーソングライター、大和田慧の新作EP『LIFE』は、盟友であり、プロデューサー/キーボーディストの宮川純とタッグを組んでコロナ禍で制作された。伊吹文裕(ds)、吉田サトシ(g)、越智俊介(b)ら愛ある凄腕チームでのリリースライヴを目前に、大和田慧、宮川純の二人に意気込みをきいた。

Interview & Text = はろー
Photo = Eri Miura / Live Photo = Akiko Tanaka

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大和田:このEPは、「生きていることって嬉しいな」というメッセージに尽きるんです。この作品を聴いて、感情を解き放ってもらえたら嬉しいなって。去年4月に配信フェスで、自宅からだけど久しぶりにライヴができて、仲間のライヴを観たり、トークを聞いたりしたんですけど、その時「久しぶりに会えて嬉しいな」という感情だけじゃなく、「すごく寂しかった」と気付いて、ひとりで家で泣いてしまって。こういった感情になるのも、みんなのこと、これまでの日々を愛しているからだなと。耐えたり、我慢したりする事が美徳になりがちないま、そんな思考にたどり着くことを我慢せず、愛しているものを愛したいって言っていい。ときに悲しみや孤独、別れ、そういうことも含めて、生きていることって愛おしいし嬉しいなって。

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宮川: とにかくこの5曲で完成されたEPになりました。5曲を並べてループさせたときに現れる、ストーリーの持つ力に強い意味を感じて。輪廻転生というのかな...。彼女の曲の魅力はなんと言ってもメロディラインと詞の強さ。一聴しただけですうっと聴き手の心に入って寄り添うことのできる力です。だからこそシンプルにグルーヴや音色の持つ意味を一緒に追求できる愛すべき仲間たちに集まってもらいました。どの曲も皆のこだわりが詰まっています。最高のパフォーマンスに改めて感謝したいです。そんなメンバーでライヴができるのが楽しみです。

コロナ禍における救いを感じさせる
タイトル曲『Life』が生まれた経緯

大和田:子供の頃の話ですが、人とのコミュニケーションや感情をそのまま表現することがすごく苦手で。そんな私を解放しくれたのは、「ゴスペル音楽との出会い、そして歌うことだった」とコロナ禍で思い出しました。去年3月にコリー・ヘンリーを観に行ったとき、涙と同時に祝福してくれるような音楽の喜びが溢れてきて。そんな曲が作りたいと思った。ゴスペル音楽を愛しているからこそ、中途半端なことはできない。でも純くんとならそんなフィールの音楽が作れると。

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宮川: 自分もオルガニストですし、大好きでそこにリスペクトがあります。慧ちゃんが込めたいことと、自分のできることが合致したことで、このサウンドだったらとことん突き詰められると。「難しいことを考えずに、一聴して幸せな気持ちになれる」ことをコンセプトに決めて。オルガンってブラックチャーチの中で大切な楽器で、個人的な見解ですけどオルガンの音を聴いて暗い気持ちになる人はまあいないんじゃないかな。グワーっと力が湧いてくるんですよね!『Life』に活かせてよかった。

大和田:シングルでリリースした際の、抱き合うイラストのジャケットやMVも観てほしいのですが、コロナ禍で改めて考えた社会構造、LGBTQ、BLMなどについての視点も含んでいます。あらゆるひとが等しく機会を与えられ、幸せに生きることを肯定したい。思想を歌詞にダイレクトに込めるってわけじゃないですけど、きちんとコネクトさせて時代を反映させたい。

宮川: ニーナ・シモンの言葉だね。「時代を反映させることはアーティストの責務だ」。

大和田:そうだね、でも強く意識しないでもそこにたどり着いた気がする。この1年、苦しい時間を経て「みんなと一緒にこの先も生きていきたい」と初めてハッキリと思いました。同じ時代を生きるものとして、寄り添える音楽を、未来を作っていきたいという決意を込めたEPです。

大和田慧と、プロデューサー宮川純の信頼関係。
唯一無二のメンバーと迎えるリリース・ライヴの見どころ。

大和田:EP前半3曲はこのメンバーで録音。みんなと演奏すると、曲の良さや思いを届けられる量が倍増して、魔法のようなことが起きると感じています。大好きなメンバー。純くんは、一見すると洗練されたプレーの裏に滲み出る情熱や色気。それにシンプルななか、魂を注いでるバッキングが本当に素晴らしい!

宮川: いいソロが取れないよりも、いいバッキングが取れなかった方がヘコみますもん。主役の聞こえ方に大きな影響が出るのが伴奏ですから。だけど、自分にしてもドラムの伊吹くんにしても、隙さえあればいいことやってやるという野心は持っているんです。主役を立てるだけの演奏は結局ヴォーカリストのためにならない場合も。

大和田:わかる。そんな差し合いに、私もエモーショナルになって体温がガーっと上がるんです!その熱がお客さんにも伝わってると思うし、このバンドの魅力!

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宮川: 彼女の歌は、いい意味で、周りを巻き込む余白がある。かといって無闇に埋めるのではなく、息遣い、グルーヴ、シンプルなプレー、そこにこだわりがいがあります。演者としても非常にやりがいを感じる。僕が彼女と音楽を作り上げたいと思った大きな理由のひとつです。

大和田:いまの時代を担う才能が集まってくれました。ライヴができない期間もじっくり『LIFE』を作りながら、信頼と、歌を届けたい想いを積み重ねてきました。6月29日は1年半ぶりにみんなが揃って、初のコットンクラブ公演。ライヴで生まれるエネルギーを感じて、思いっきり楽しんでもらえる日にしたいです! "生きていることって嬉しいな!"って。

☆3月に行ったイベント「Jazz Brunch in 104.5 with KEI OWADA」の映像

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大和田慧『LIFE』(Kei Owada)
※2021年6月3日発売


はろー
インスタグラムやテレビ番組を中心に、時代やジャンルを超えて音楽を紹介するミュージック・キュレーター。テレビ朝日系音楽番組『BREAK OUT』のコーナーにレギュラー出演するほか、プレイリストの作成やWEBマガジンコラムの執筆等を行っている。

LIVE INFORMATION

【コットンクラブ】
大和田慧
EP『Life』Release Special Live
〜Our Key Of Life〜

2021. 6.29.tue
open 5:30pm / start 6:30pm
※1日1.showになります。
※公演時間が当初の予定から変更になっております。

<Member>
大和田慧 (vo,g)
宮川純 (key,music director)
吉田サトシ (g)
越智俊介 (b)
伊吹文裕 (ds)
Haruna (cho)

公演詳細はこちら→ http://www.cottonclubjapan.co.jp/jp/sp/artists/kei-owada/

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