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久々のニュー・アルバム『チック・コリア ソングブック』を2009年10月にリリース。ヴォーカル・グループの最高峰、マンハッタン・トランスファーが待ちに待った再登場を果たす。ティム・ハウザーを中心として'69年に結成され、'75年に公式デビュー。'79年に現在のメンバー4人が揃った。「バードランド」、「トワイライト・ゾーン」等のヒット曲で世界中のファンを沸かせ、数えきれないほどのグラミー賞に輝いてきた彼ら。研ぎ澄まされたハーモニー、見事なチームワーク、洗練されたアンサンブルをクラブで楽しめる機会は世界的にも珍しい。息遣いが聴こえてくるような距離で、マンハッタン直送の洒脱なステージングに酔いしれたい。
●現在もリーダーを務めるティム・ハウザーが、1969年に結成したバンドを母体に、’70年代初頭にマンハッタン・トランスファーを結成。ハウザー、アラン・ポール、ジャニス・シーゲル、ローレル・マッセーの4人で活動を始め、’75年に『ザ・マンハッタン・トランスファー』でレコード・デビュー。グループ名は、ドス・パソスの小説『マンハッタン乗換駅』からとったもの。その後、『華麗なる開花』『ニューヨーク・エッセンス』『ライヴ』に続く5枚目のアルバムで、マッセーに代わりシェリル・ベンティーンが正式加入。ジェイ・グレイドンのプロデュースによる『エクステンションズ』収録の〈バードランド〉で、第23回グラミーの「最優秀ジャズ・フュージョン・ヴォーカル賞」と「ヴォーカル編曲賞」を受賞し脚光を浴びた。すると、翌’81年の『モダン・パラダイス』では、第24回グラミーの「最優秀ジャズ・ヴォーカル賞」など3部門を受賞。さらに、’83年の『ボディ・アンド・ソウル』、’85年の『ヴォーカリーズ』、’87年の『ブラジル』、’90年の『オフビート・アヴェニュー』でもグラミーの主要賞を獲得。それに前後し、ウェザー・リポートの『プロセッション』にゲスト参加するほか、ボビー・マクファーリンと共演するなどして、多彩な活動を展開。’90年代も、マーヴィン・ゲイやヤング・ラスカルズらのヒットを取り上げた『カヴァーズ』、結成25周年記念の大作『スウィング』のほか、サッチモ生誕100年に合わせた『スピリット・オブ・セントルイス』などで、コーラス・ハーモニーを研ぎ澄ましてきた。その後も、’06年の『ザ・シンフォニー・セッションズ』では、プラハの交響楽団を配して〈バードランド〉や〈ルート66〉などのヒッツをゴージャスにセルフ・カヴァー。日本公演も’00年から1年と空けずに続け、卓越したエンターテインメントでも聴衆を酔わせてきた。最新作は、持ち前のヴォーカリーズでチック・コリアの曲ばかり取り上げた『チック・コリア・ソングブック』(キングレコード)。来日するのは、’09年1月の当店公演以来1年2ヵ月ぶり。「http://www.manhattantransfer.org/」。
●グループの発起人でリーダーのティム・ハウザーは、1941年12月12日、ニューヨーク州トロイ生まれ。幼い頃から歌うのが好きで、15歳でドゥーワップとR&B系のグループを率い、シングル盤をチャートの24位に上げるなど若くして才能を発揮。大学でも音楽評論家たちを驚かせる活躍を続けたが、兵役後はマーケット・リサーチなどの仕事をして過ごす。音楽の世界に戻るのは28歳で。マントラの母体となるグループで、初アルバム『Jukin'』を発表。この反響がおもわしくない中、タクシー運転手で糊口をしのいでいたところに、乗り込んできたローレル・マッセ(初代メンバー)と意気投合。続いてジャニス・シーゲル、アラン・ポールを説き伏せ、’72年10月にマンハッタン・トランスファーを旗揚げ。以来、音楽活動の大半の時間をグループのために費やしてきた。’07年に待望のソロ・デビュー作『ラヴ・ストーリーズ』(キングレコード)を発表。
●アラン・ポールは、1949年11月23日、ニュージャージー州ニューアーク生まれ。祖母が聖歌隊の先唱者で母親も歌を親しむ家庭に育ち、7歳で聴いたジェリー・ルイスを入り口に歌うことに熱中。9歳でコンテストの優勝を飾るなど早熟ぶりを発揮。高校ではフランク・シナトラやトニー・ベネットらを聴き込み、ニューアーク大学では音楽教育を専攻。舞台劇にも進出してトータルな力をつけたところでティム・ハウザーと出会った。マントラのステージではセクシーな伊達男ぶりでも人気だが、作詞作曲にも手を貸し、〈トワイライト・ゾーン〉など数々のナンバーをヒットに結びつけてきた。オーケストラを配した初めてのソロ・アルバム『Another Place And Time』(Peer Music)を’03年にリリースしている。
●ジャニス・シーゲルは、1952年7月23日、ニューヨーク州ブルックリン生まれ。12歳で女の子3人のグループを組み、高校生で2枚のシングル盤をリリース。アレサ・フランクリンやビートルズのほか、ジョン・コルトレーンやミュージカル・ソングを聴きながら多感な時期を過ごした。大学で看護学を学ぶ一方、フォーク系の新たなグループを結成して活動。そのバンド・メイトがハウザーのタクシーに乗り込んだことから、マントラ参加へのチャンスが訪れた。初代メンバーの中では最もソロ活動が多く、’81年に初ソロ・アルバム『Experiment In White』を制作。’86年の2枚目『At Home』でデヴィッド・サンボーンやブランフォード・マルサリスと共演。最新作は、ブルーノート・ミラノでのショウを収録した『Live In Milan』。オフィシャル・サイトは「http://www.janissiegel.com/」。
●シェリル・ベンティーンは、1954年1月17日生まれ、ワシントン州モント・ヴァーノン生まれ。父親がスウィング・ミュージシャン、母親が歌手の音楽一家出身。13歳で父親のバンドに入ると、クラリネット・パートをヴォーカリーズで歌いこなし天才少女の名を欲しいままに。高校卒業後シアトルに移ってフル・タイムの活動を始めると、“ザ・ニュー・ディール・リズム・バンド”で西海岸をツアーするまでになり、その反響からハリウッドのショウ・ビジネスにも進出。ソロ名義のビリングを消化しながら2年を過ごした後、’79年にマントラのオーディションで皆を驚愕させレギュラーの席に就いた。’92年に初ソロ・アルバム『Something Cool』を発表。最新作は『コール・ポーター・ソングブック』(キングレコード)。オフィシャル・サイトは「http://www.cherylbentyne.net/」。
THE MANHATTAN TRANSFER
featuring "The Chick Corea Songbook"
マンハッタン・トランスファー
フィーチャリング “チック・コリア・ソングブック”
2010 3.17wed.-3.21sun.
Showtimes : 7:00 p.m. & 9:30 p.m.
※3.17wed. 1stは貸切
※3.20sat.,3.21sun.
1st Show : Open5:00p.m. Start6:00p.m.
2nd Show : Open8:00p.m. Start8:45p.m.
Tim Hauser(vo)
ティム・ハウザー(ヴォーカル)
Cheryl Bentyne(vo)
シェリル・ベンティーン (ヴォーカル)
Janis Siegel(vo)
ジャニス・シーゲル(ヴォーカル)
Alan Paul(vo)
アラン・ポール(ヴォーカル)
Yaron Gershovsky(p)
ヤロン・ガショブスキー(ピアノ)
Adam Hawley(g)
アダム・ホーリー(ギター)
Gary Wicks(b)
ゲイリー・ウィックス(ベース)
Steve Hass(ds)
スティーヴ・ハース(ドラムス)
●3.14sun. はコットンクラブにて公演
→詳細はコットンクラブ オフィシャルサイトへ
¥10,500(税込)