世界中のファンに
音楽の素晴らしさを
発信し続けてほしいですね

 日本屈指の名手が集結し、2013年に正式発足した“ブルーノート東京オールスター・ジャズ・オーケストラ”。バディ・リッチ、ウディ・ハーマン等の名門ビッグバンドで腕を磨いたトランペット奏者のエリック・ミヤシロを音楽監督に迎え、パット・メセニーを筆頭に数多くのトップ・プレイヤーと共演を重ねてきた。
 「2011年3月に発生した東日本大震災の後に“音楽家ができることはないだろうか”とブルーノート東京に連絡して、当時率いていた“EM BAND”にゲストを加えたチャリティ・コンサートを行いました(-Love for Japan- BLUE NOTE TOKYO ALL-STAR BIG BAND)。ここから始まって、2013年から定期的に公演を続けています。僕のライフワークは、ひとりのミュージシャンとして、音楽で皆さんを元気づけ、癒しを与えること。パンデミックの時にも強く感じましたが、お客様のエネルギーに本当に助けられています」
 ブルーノート東京のステージに初めて立ったのは、今から30数年前のこと。まだクラブが骨董通りにあった頃、師であるメイナード・ファーガソンの公演に参加した。
 「本当に長い期間、演奏する機会を得ているのは、とても嬉しいことです。オールスター・ジャズ・オーケストラは船上や海外のフェスティヴァルなどでも演奏していますが、ホームグラウンドはブルーノート東京です。ここはお客さんと繋がれる最強の場所だと思っています。これからもずっと世界中のファンに、音楽の素晴らしさを発信し続けてほしいですね」