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近作『ホット・コーナー』もロング・セラー中。現代北欧ジャズのトップ集団、ファイヴ・コーナーズ・クインテットがブルーノート東京に再登場する。フィンランド・ヘルシンキを拠点とする気鋭ミュージシャンで結成され、2005年に『チェイシン・ザ・ジャズ・ゴーン・バイ』でワールド・デビュー。ニコラ・コンテ、ジャイルス・ピーターソンや須永辰緒など世界中のDJやクリエイターから大注目を集め、デビュー以降幅広い音楽ファン層に絶大な支持を集めている。'50〜60年代のモダン・ジャズ黄金時代へのリスペクトをこめた、グルーヴィーかつスタイリッシュなサウンド作りでミュージック・シーンに刺激を与えている彼ら。クラブ・ジャズ・ファンならずとも見逃せないステージになるだろう。
●グループ発足の仕掛け人は、熱狂的なジャズ・ファンでDJのアンチ・エーリカイネンと、“ニュースピリット・ヘルシンキ・コレクティヴ”のプロデュースで注目を集めたトーマス・カリオ。ふたりの間で震え合った共感は、「1950年、’60年代のジャズをフィンランドから再紹介したい」「ジャズ黄金時代の音楽の生命感を再現したい」。そこでカリオは、“ニュースピリット...”のメンバーのユッカ・エスコラやテッポ・マキネンのほか国内で活躍する若手を集め、’02年に“ファイヴ・コーナーズ・クインテット(FCQ)”を結成。グループ名はヘルシンキに実在する五差路の名から取られた。カリオがサウンド・コンセプトを束ねる一方、エーリカイネンが’03年に自主レーベル“RICKY-TICK”をスタート。同年にデビュー・シングル『Trading Eights/Blue Print』を、’04年に2枚目の『The Devil Kicks/Three Corners』を発表すると、内外のDJやクラブ・ジャズ系のファンの間で人気沸騰。他のアーティストの盤も含めた3枚のシングルが、トータルで12000枚を売り上げる反響を呼び追い風をつかんだ。そこで初アルバムの録音を進めるうち、米ジャズ・ヴォーカル界のカリスマ、マーク・マーフィーの快諾を取り付け、’05年1月にニューヨークでレコーディング。本来、パリ拠点の黒人女性歌手オコウひとりの予定が、マーフィーの珠玉の3曲を得てアルバムは豪華な国際色と立体感を獲得。ハード・バップやラテン・マナーの躍動的なインストと、スタイリッシュなヴォーカル・トラックとが手を組んだゴージャスなフル・アルバムを完成させた。タイトルはその名も『Chasin' The Jazz Gone By(過ぎ去りし日のジャズを追いかけて)』。そこから、年間100回を超す精力的なライヴを続けるうち、アルバムは5万枚のセールスを突破。’06年2月には、当店での初来日公演で底知れぬ実力を遺憾なく発揮して見せた。最新作は、再びマーク・マーフィーの参加を得た『ホット・コーナー』(T.A.C.S.records)。オフィシャル・サイトは「http://www.thefivecornersquintet.com/」。
●トランペッターのユッカ・エスコラは、1978年、ヘルシンキ西隣のエスポー生まれ。クラシックを学ぶ兄に影響され9歳で楽器を始め、若い頃はフレディ・ハバードを私淑。シベリウス・アカデミーに学ぶうちからプロ活動を始めた。“FCQ”のほか、“ニュースピリット・ヘルシンキ・コレクティヴ”や“テディ・ロック・セヴン”にも所属し、ハード・バップからクラブ・ジャズまでお手の物。’05年にデビュー・アルバム『Jukka Eskola』をリリース。次にフレディ・ハバードへのトリビュート作『Hub Up』で波に乗り、自らのクインテットでも躍進を続けてきた。自己名義の最新作は、マッキネンのプロデュースによる『Walkover』。
●サックス奏者のティモ・ラッシーは、ユッカ・エスコラとテッポ・マキネンと同じ、ヘルシンキ最高峰の音楽院シベリウス・アカデミーの卒業生。ヘルシンキのヤング・ライオンを集めたバンド“U-Street All Stars”で名乗りを上げた若手筆頭で、ブルー・ノート・レコードから2枚のアルバムをリリース。自己名義のアルバムも『The Soul Jazz of Timo Lassy』と『Round Two』の2枚をリリース。テナー・サックスのほか、バリトンとフルートも受け持ち、サックスでは傑出したビッグ・トーンが売り。ユッカとのツー・フロントで織りなすハーモニーは太くて強力。’08年10月にはニコラ・コンテの当店公演にも同行している。オフィシャル・サイトは「http://www.timolassy.com/」。
●ドラマーのテッポ・マキネンは、1974年、フィンランドのトゥルク-ポリ生まれ。音楽好きの両親のもとで11歳からドラムを学習。シベリウス・アカデミーでジャズを学びながらプロの道に進み、サンプラーなどのプログミングにも習熟。神童ユッカ・ペルコとのバンドなどで腕を磨き、ヴァーサタイルなプレイ・マナーを修得。近年は“ニュースピリット・ヘルシンキ・コレクティヴ”の活動をメインに据えながら、もうひとつの“テディ・ロック・セヴン”でもアルバム制作するなど、ジャズとジャズ・ビヨンドの畑を軽々と往来。ラッシーと同様、ニコラ・コンテのプロジェクトにも手を貸している。
THE FIVE CORNERS QUINTET
ファイヴ・コーナーズ・クインテット
2010 5.29sat.-5.31mon.
5.29sat., 5.30sun.
[1st] Open5:00p.m. Start6:00p.m.
[2nd] Open8:00p.m. Start8:45p.m.
5.31mon.
[1st] Open5:30p.m. Start7:00p.m.
[2nd] Open8:45p.m. Start9:30p.m.
Jukka Eskola(tp)
ユッカ・エスコラ(トランペット)
Timo Lassy(sax)
ティモ・ラッシー(サックス)
Mikael Jakobsson(p)
ミカエル・ヤコブソン(ピアノ)
Antti Lötjönen(b)
アンチ・ロジョネン(ベース)
Teppo Mäkynen(ds)
テッポ・マキネン(ドラムス)
¥7,350(税込)
"Hello everybody! My name is Jukka Eskola from The Five Corners Quintet. As you may know, The Five Corners Quintet is soon coming to Japan to play live gigs at Nagoya Blunote and Tokyo Bluenote. The band is very excited to come back to Japan after one year, especially now since we have a new live album out there. For The Five Corners Quintet, the Bluenote clubs are definately the best jazz clubs to play in Japan. So hope to see you there!"
Jukka
みなさんこんにちは!ファイヴ・コーナーズ・クインテットのユッカ・エスコラです。ご存知のとおり、ファイヴ・コーナーズ・クインテットはもうすぐ名古屋ブルーノートとブルーノート東京でギグをするんだ。バンドのメンバーはみんな、1年ぶりに日本に行けるのを本当に楽しみにしているよ。特に今回は、新しいライヴ・アルバムもリリースするからね。ファイヴ・コーナーズ・クインテットにとってブルーノートは、間違いなく日本でベストのジャズクラブさ。みんなにブルーノートで会えるのを楽しみにしているよ。
ユッカ