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  冨田 ラボ-TOMITA LAB
冨田 ラボ-TOMITA LABの紹介 ロング・インタビュー

自身、初となるコンピレーション『WORKS BEST〜 beautiful songs to remember〜』を3月にリリース。作編曲家・プロデューサーとしてキリンジ、MISIA、中島美嘉、平井堅、松任谷由実、坂本真綾等、数多くのアーティストの音作りに関与してきた日本屈指のポップ・マエストロ、冨田恵一がソロ・ユニット“冨田ラボ”名義で一夜限りのスペシャル・ライヴを行なうことが決定した。これまで3枚のオリジナル・アルバムを発表し、豪華なゲスト・シンガーの起用やハイ・クオリティな音作りで多くの音楽ファンから圧倒的な支持を得てきた冨田ラボ。今回の公演ではテーマにもあるように、コンボ編成によるセッションが展開される。いったいどんなステージになるのか、期待に限りなく胸が躍る。


TOMITA LAB "Live -combo-"
冨田ラボ "Live -combo-"


2011 5.20fri.


公演時間

[1st]Open5:30p.m. Start7:00p.m.
[2nd]Open8:45p.m. Start9:30p.m.


メンバー

Keiichi Tomita(key,g)
冨田 恵一(キーボード、ギター)
Maaya Sakamoto(vo)
坂本 真綾(ヴォーカル)
Motohiro Hata(vo)
秦 基博(ヴォーカル)
bird(vo)
bird(ヴォーカル)
Hiro-a-key(vo)
Hiro-a-key(ヴォーカル)
Masayuki Muraishi(ds)
村石 雅行(ドラムス)
Masato Suzuki(b)
鈴木 正人(ベース)
Keiji Matsumoto(key,g)
松本 圭司(キーボード、ギター)
Takuo Yamamoto(woodwinds,reeds)
山本 拓夫(ウッドウィンド、リード)
Koji Nishimura(tp,flh)
西村 浩二(トランペット、フリューゲルホーン)

TOMITA LAB-冨田 ラボ 『冨田恵一 WORKS BEST〜beautiful songs to remember〜』(avex/rhythmzone) 初回受注限定生産BOX SET

TOMITA LAB-冨田 ラボ 『冨田恵一 WORKS BEST〜beautiful songs to remember〜』(avex/rhythmzone)通常盤



チャージ料金表

¥8,400(税込)


 

いまふたたび、ジャズとポップスの蜜月へ。

“Jポップの良心”と書いて、冨田恵一と読む。秦 基博、坂本真綾、bird、Hiro-a-keyとともに、冨田ラボが全曲リアレンジのコンボ・スタイルでブルーノート東京に“帰還”する

text: Hiroyuki Taguchi

ジャズとは、歌、そしてメロディを愛する最良の方法のひとつだ。だから、かつてジャズがポップスと蜜月を迎えたのは必然だったし、今回、冨田恵一がブルーノート東京のステージに立つのも必然だった。MISIA、中島美嘉、平井堅、松任谷由実、キリンジ……彼ら、現在のJポップ・シーンを代表する面々の作品に、ジャズという方法で芳醇な深みを与えつづけているほぼ唯一のプロデューサーこそが、冨田恵一なのだから。
「ブルーノートで公演できるのは、すごく嬉しいんです。ここ20年で、僕が観に行ったコンサートの9割がブルーノート東京ですから。すぐ思いつくだけでも、88年にギターレスで来たときのマイケル・ブレッカー、アンソニー・ジャクソンと来たときのマイク・スターン、ウーバー・ジャム・バンドのときのジョン・スコフィールドとかね。たくさんの名演をいまでも覚えてますよ。ほかにも89年くらいのイエロー・ジャケッツとかね・・・こう話しだすと、僕、止まりませんよ(笑)」  
20代でプロデビューした後も、前列の席をとるために並んだことも数多くあったという。 「最前列だと、いっしょにステージに立ってリハーサルをしているような音場なんですね。そこでマイケルのサックスの生音にやられて以来、それを聴くためだったら並ぶのなんてなんでもなかったですよ(笑)。前列じゃなくても、ブルーノート東京はどこに座ってもステージが近いから。音楽のディテールを感じてもらいやすいハコだと思います」  
同席したブルーノート東京のスタッフが「プロの視点はやっぱり違う」と漏らす。自分たちは最前列にもPA経由のサウンドがちゃんと届くよう苦心しているのに、とのこと。 「一般的にはミキサーを介したPAの音を聴いたほうがいいんですけどね。編成にもよりますけど、ジャズで、プレイヤーが一流のバンドだと、ステージ上の音がもう完璧にバランスがとれているんですよ」



どんな制作もまずプレイヤー冨田ありき。コンボ編成で交わる一流奏者のストーリー
冨田のセルフ・プロジェクト、冨田ラボがブルーノートに登場するのは今回が初めてだが、ライヴ自体、実はこれで通算2回目。2006年の前回公演は、緻密に構成された冨田の録音作品を、より忠実に再現する大編成バンドでのライヴだった。対して、今回のテーマは“COMBO”。キーボード、ギター、ベース、ドラムに管がふたり、という編成となる。
「録音に関しては、僕は自分で“宅録派”なんて言うこともあるけど、それ以前に、一プレイヤーなんですね。楽器を弾くことが大好きだし、楽器を弾くことでいろいろなアイディアが出てくる。サウンドメイキングは、演奏者としての自分と、リスナーとしての自分、そのふたつを往復して作っていくんですが、最初にボールを投げるのは必ず演奏者としての自分なんです。
06年の前回ライヴのとき、共演者にさえ「あんなにギターを弾くなんて知らなかった」って言われちゃったんですけど(笑)。録音のときはアコースティック・ギターでバッキングすることが多かったんですが、ライヴでは、さっきお話ししたような”ジョンスコ好き”の側面をかなり出したので。  
だから、本当はライヴがすごく好きなんです。前回は、録音作品と同じフォーマットで見せたいという気持ちがあって、何度もは実現できないような大編成になったんですけど。その後ずっと、ライヴをやりやすい、機動性の高いかたちを考えていたんです。そのイメージがかたちになったのが今回の編成です。





CDでは大編成アレンジが多いから、ライヴ用に全曲リアレンジします。その作業も楽しみですね。大編成だと、それぞれの楽器が大事な場面で役を果たしてはけていくイメージですが、コンボ編成だと、すべての楽器が、1曲を通してストーリーを持っている必要がある」
筆者が目にした前回公演後のある記事では、ミュージシャンズ・ミュージシャンとばかり、共演者たちが“プレイヤー冨田”を絶賛していた。3月に発表された『冨田恵一WORKS BEST 〜beautiful songs to remember〜』ボックス版には、冨田による流麗なピアノ即興が収録されているが、本公演でもそんなプレイを期待してもいいかもしれない。
「まあ、僕もいいんですけど、メンバー・フィーチャーは必ずしたいと思っています。僕の曲はコード展開が複雑で、ふつうの意味では自由度が高くないんですが、今回は僕が大好きな一流のプレイヤーたちに集まってもらっているので。その上を行く自由なプレイが聴けると思いますよ」


ジャズとポップス、スリルとリラックス。すべては「ムーン・リヴァー」に始まる
ここで少し、変化球の質問を。ブルーノートに出演しているアーティストと、誰かひとり、自由にコラボレートできるなら?
「好きなプレイヤーはたくさんいるけど、”共演”だと恐れ多くてできませんね(笑)。ただ、プロデューサーとしては、僕ならこうできる、というのがあって。ジェーン・モンハイトをプロデュースできるなら、ぜひやってみたい。彼女の歌がすごく好きなんです。この前のアルバムも、ギル・ゴールドスタインが弦管を書いていて素晴らしくて。楽器奏者で好きな人はたくさんいるけど、いっしょにやるとなると、ついシンガーを考えてしまいますね(笑)」
そんな冨田“コンボ”ラボとともに登場するのは、いま旬を迎えている4人のヴォーカリスト。4人を、それぞれ形容詞で紹介すると? 「秦 基博さんは、力強く、繊細。坂本真綾さんは、透明。birdさんは、グルーヴィー。Hiro-a-keyさんは、フレッシュネス。4人とも、それぞれに音楽を敏感に感じられる人です。だからこそ、曲の個性と彼ら自身の個性が同時に際立つんですね。魅力的で、尊敬できるヴォーカリストたちです」
ときにスリリングな、ジャズ由来の高密度なサウンドと、ストレートに届く歌声。冨田ラボの音楽の中で、そのふたつは矛盾したことがない。冨田のジャズ原体験が、小学生のときにエレクトーンで弾いた「ムーン・リヴァー」というのも象徴的だ。


「物心がつく前からピアノを習わされていたんですけど、小学校の終わりくらいに我が出てきて、クラシックばかりのピアノがちょっと嫌になって。それで自分から「エレクトーンに変えたい」と言ったんです。そこで出会ったのがヘンリー・マンシーニの「ムーン・リヴァー」。つまり、ジャズ・フォーマットのポップスですよね。すごく美しい楽曲だと、いまでも思います。
その後、ビートルズが好きになってギターを始めて、高校のころは、クロス・オーヴァー一色ですよね。そういう世代です(笑)。アル・ディ・メオラ、ラリー・カールトンなど、技巧だけではなくてメロディもいいプレイヤーたちが出てきて。そしてやっぱり、スティーリー・ダン。歌の気持ちよさとジャズのハーモニーの気持ちよさの最良のかたちのひとつですよね。
中3のころ、父親がどこかからチケットをもらってきて、「行くか?」と言ったのが、アート・ブレイキー&メッセンジャーズだったんですね。実際に見たジャズの公演はそれが最初ですよね。そのときは4ビートを半分も理解できていなかったと思うんですけど。4ビートの深さに本当にハマったのは20代中盤ですね」
まさにマエストロ、という調子で、この後もジャンルを問わずたくさんの固有名が飛び交った。冨田のツイッターを見ると、毎日のようにCDを購入し、新しい音楽との出会いを楽しんでいる様子がわかる。だが本人は、「まだまだ知らない、聴きたい音楽がたくさんあるのに、時間が足りない」と悩ましげだ。  
あくまでも気持ちいい、表情豊かな音楽。ジャズもポップスも、冨田にとってはほとんど同じものを指す言葉なのだと思う。 「僕は音楽を、何層にも次元を持ったものとして作っているつもりです。いろんなことが起きているけど、気持ちよく流れていく。その両面がないと、僕自身が退屈なんで。  
公演に来てくださる方には、ご自身のスタイルで、自由に楽しんでいただきたいです。そうしてもらえると、音楽の真意が一番伝わる気がします。僕らの音楽を、ぜひリラックスして楽しんでください。と言いつつももしかしたら、見終わったあと手に汗をかいている、ということもあるかもしれません」



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カクテル名
HIGH NOON

カモミール&マスカットなオリジナルサングリアカクテルです
一夜限りのスペシャルライブと共にお楽しみください
2011  5.20 FRI.

1ST&2ND
1.OPENER
2.エイプリルフール
3.GOD BLESS YOU !
4.横顔
5.眠りの森
6.パラレル
7.道
8.VACANT
9.夜奏曲
10.パレード
11.GET UP ! DO THE RIGHT !