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ディープ・ヴォイスの女神、カサンドラ・ウィルソンがニュー・アルバム『ラヴァリー〜恋人のように〜』を携えて待望の出演を果たす。‘85年にアルバム・デビューを果たし、‘95年の『ニュー・ムーン・ドーター』でグラミー賞の最優秀ジャズ・ヴォーカル・パフォーマンスを受賞。2001年には「タイム」誌でベスト・シンガーに選出され、ジャンルを超えて不動の評価を確立した。約20年ぶりのスタンダード・ナンバー集となる最新作では「黒いオルフェ」、「風と共に去りぬ」といったエヴァーグリーンに新しい光を当てているカサンドラ。常に飛翔し続ける彼女の、コクと深みに溢れたパフォーマンスを全身で堪能したい。
●1955年12月4日、ミシシッピー州ジャクソンの生まれ。父親が中古レコード店を営んだこともある熱心なジャズ・ファン。母親が大のモータウン・ミュージック・ファンという家庭に育ち、7歳からクラシック・ピアノのレッスンを受ける。並行して、父親のレコード・コレクションを聴き、ビリー・ホリデイに強い感銘を受けジャズに開眼。父親の薦めで12歳からギターを始め、同時に作曲も手掛けた。ジョーン・バエズやジョニ・ミッチェルの大ファンだったことから、ジャクソン大学に入って初めて行なったプロとしての演奏は、ギターの弾き語りだった。’81年、26歳で結婚するとニューオリンズへ転居。1年半の間、エリス・マルサリスとアール・タービントンに師事してジャズを学んだ。’83年にブルックリンへ転居すると、スティーヴ・コールマンらと意気投合し、グループ“ファイヴ・エレメンツ”の初代ヴォーカリストの席に。’85年12月、僚友コールマンの支援を受け、初リーダー作『ポイント・オブ・ヴュー』を録音。器楽的な歌唱や、個性的な作風で注目を浴びた。そして、’93年にはブルー・ノート・レコードと契約を交わし『ブルーライト』を発表。続く’96年の『ニュー・ムーン・ドーター』で、第39回グラミーの「最優秀ジャズ・ヴォーカル賞」を初受賞。さらに、次のジャッキー・テラソンとの『テネシー・ワルツ』が、スイングジャーナル誌の「ジャズ・ディスク大賞」に輝き、世界的な評価を決定づけた。それからも、マイルス・デイヴィスの器楽曲を独創的な解釈で取り上げた『トラヴェリング・マイルス』の発表で話題をさらい、日本では「日本ゴールドディスク大賞」を獲得。’01年には米『Time』誌がジェネラルに選ぶ「最優秀歌手=ベスト・シンガー」となり、カテゴリーを超えたソング・ディーヴァの席を揺るぎないものにした。そこで次に、生まれ故郷のミシシッピーで録音した’02年の『ベリー・オブ・ザ・サン』で、ロバート・ジョンソンやボブ・ディランらのナンバーをカヴァーし自らのルーツを探求。’06年の『サンダーバード』では、一転してエレクトロ・ポップな新機軸も打ち出し、繊細さと逞しさを一段と上げてきた。最新作は、ソロ名義では20年ぶりになるスタンダード集の『ラヴァリー~恋人のように』(EMIミュージック)。来日するのは、’04年8月の当店公演以来、待望4年ぶり。
