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原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


クール、メロウ、グルーヴィー、ファンキー、ダンサブル。

ブラック・ミュージックのゴッドファーザーのひとり、ロイ・エアーズの熱演が昨日から始まっています。1960年代初頭にヴィブラフォン奏者としてデビューし、フルート奏者ハービー・マンのバンドを経て'71年に自身のバンド"ユビキティ"を結成。シンガー、エンターテイナーとしての才能も開花させ、数多くのヒット・アルバムやヒット・ナンバーを放つとともに、ハリー・ウィテカー、リッキー・ローソン、フスト・アルマリオ、フィリップ・ウー、ザッカリー・ブルーなど数々の逸材を広く紹介してきました。今年は"ユビキティ"の結成45周年。本当に良いタイミングでの来日です。

「Mystic Voyage」から始まった初日のプログラムは、"ロイ・エアーズ・グレイテスト・ヒッツ"というべきもの。続く「Running Away」ですでに観客は総立ち状態です。ロイはマレット・シンセサイザーの音色を細かく調整しながら流れるようなプレイを演じ、コクのある歌声も聴かせます。映画「ストレイト・アウタ・コンプトン」でも効果的に使われていた「Everybody Loves The Sunshine」では、スペシャル・ゲストとしてTOKUが登場(彼は2001年のアルバム『Bewitching』にロイを招いています)。ミュート・トランペット、マレット・シンセ、キーボードのアンサンブルが、この曲に新たな魅力を加えました。

その後も「Can't You See Me」、「Don't Stop The Feeling」、「Searchin'」、ドナルド・ニックスのスラップ・ベースが炸裂する「Love Will Bring Us Back Together」など、パフォーマンスは快調に続きます。リード・ヴォーカルのジョン・プレスリーは観客の煽りも絶妙。曲の途中の絶妙なタイミングで観客にスクリームを求め、その大声援を聞いたロイが満面の笑顔で、より速度を増したマレットさばきを披露する場面もありました。今なお色あせないジャズ・ファンクの真髄を、ぜひライヴでお楽しみください。公演は13日まで続きます。
(原田 2016 2.12)


Photo by Tsuneo Koga

SET LIST

2016 2.11 THU.
1st
1. SWEET TEARS
2. WE LIVE IN BROOKLYN BABY
3. EVERYBODY LOVES THE SUNSHINE
4. RED BLACK AND GREEN
5. RUNNING AWAY
6. CAN'T YOU SEE ME
7. EVOLUTION
EC. WANNA DO
 
2nd
1. MYSTIC VOYAGE
2. RUNNING AWAY
3. EVERYBODY LOVES THE SUNSHINE
4. I WANNA TOUCH YOU BABY
5. EVOLUTION
6. DON'T STOP THE FEELING
7. NO STRANGER TO LOVE
8. LIFE IS JUST A MOMENT
9. SEARCHING
10. LOVE WILL BRING US BACK TOGETHER

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