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GERALD ALBRIGHT @COTTON CLUB

artist GERALD ALBRIGHT

REPORT

原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


フュージョン~スムース・ジャズのサックス奏者は星の数ほどいると思いますが、ファンキーという点では彼とカーク・ウェイラムが横綱クラスでしょう。最新作『Slam Dunk』も好評のジェラルド・アルブライト(表記は"オルブライト"のほうが発音に近いようです)がただいま来日中です。公演は22日まで「コットンクラブ」、24日に「ブルーノート東京」で行なわれますが、ぼくは21日「コットンクラブ」のファースト・セットに足を運びました。

キーボード奏者、ベーシスト、ドラムスがまず位置につき、ジェームズ・ブラウンのヒット曲「Hot Pants」のリフを演奏します。その後ベースのメルヴィン・デイヴィスがジェラルドの名前をコールし、いきなり飛び出したのは最新作のタイトル曲「Slam Dunk」。ベースのスラッピング、2台のシンセサイザーで奏でられる和音が、「フュージョンの様式美」というべき音の壁を生みます。ジェラルドはアルト・サックスを縦横無尽に吹きまくり、続いては1994年の「G And Lee」へとプレイを続けます。MCで「日本に来るのは5年ぶりかな。久しぶりの東京だから、新曲も昔からの曲もたくさんプレイするよ。みんなの知ってる曲も、必ずあるはずだ」と語っていましたが、調べると確かに2010年、「東京JAZZ」にジャズ・クルセイダーズの一員として出て以来の日本公演のようです。そのときにステージを共にしたウェイン・ヘンダーソン、ジョー・サンプルはもう亡くなってしまいましたが、ジェラルドはますます元気にサックスをブロウしています。

フィンガースナップ(指パッチン)を取り入れた「Bermuda Nights」をメロウに奏でた後は、カーペンターズの大ヒット曲「Close To You」を、あらかじめプログラミングされたコーラスを交えたアレンジで披露。新作からの「Fiesta Interlude」ではフルートを吹き、メルヴィンもエフェクターを通した7弦ベースでロング・ソロを聴かせました。

その後もジョージ・デュークを偲んだ自作のバラード「The Duke」(カーヴド・ソプラノ・サックスによる演奏)、レイ・チャールズの歌で有名な「Georgia on My Mind」、はてはグローヴァー・ワシントンJr.の定番「Winelight」までプレイするという大サービスのステージ。超満員の観客の盛大な声援、鳴りやまない拍手に応えるジェラルドは、本当に嬉しそうでした。現在の彼の充実ぶりを、ぜひライヴでご確認ください!
(原田 2015 3.21)

●GERALD ALBRIGHT
2015. 3.20 fri. - 3.22 sun. コットンクラブ
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2015 3.24 tue. ブルーノート東京
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Photo by Y.Yoneda

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