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NICOLA CONTE featuring TILL BRÖNNER -St. Valentine's Day Special Live-

artist NICOLA CONTE , NICOLA CONTE JAZZ COMBO , TILL BRÖNNER

REPORT

原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


バレンタインデーにふさわしいスペシャル・セッションが昨日から開催中です。イタリアが世界に誇るクラブ・ジャズの鬼才、ニコラ・コンテと、スタイリッシュなルックスと甘い音楽性でファンの心を掴むドイツ生まれのティル・ブレナーが"夢の共演"を果たしています。

ティルはゲスト扱いとして何曲か演奏するのではなく、オープニングからエンディングまで出ずっぱりです。CDでは語りかけるような歌声と柔らかなフリューゲルホーンの音色が印象的でしたが、ライヴではトランペットをオープンで(ミュートをつけずに)バリバリと吹きます。さすが少年時代からクラシック界で話題を集めていたというだけあってテクニックは抜群。ハイノートをガンガン出しながら、ときにアクロバット的な超絶技巧を披露します。こんなティル、ぼくは初めて聴きました。これだけでライヴにかけつけた甲斐があるというものです。

2曲ほどパワフルな演奏が続いた後、ニコラのMCが入ります。「今回のライヴのテーマは、"ラヴ&スピリチュアル"。エンタテインメントとはまた違った、音楽のもうひとつの重要な部分を紹介したいんだ」。
しかし内容は十分にハッピーで楽しめるものでした。ティルとサックス奏者のマグヌス・リングレン(スウェーデン出身)との掛け合い、ニコラが「彼はいろんなバンドから声がかかっている売れっ子だからキープするのが難しい。だけど僕のサウンドに彼のドラムスは不可欠だ」と賞賛してやまないテッポ・マキネン(フィンランド出身)の多彩なリズムも見事でした。

後半には、人気DJジャイルズ・ピーターソンがニコラに推薦したことで加わったというザラ・マクファーレン(英国出身)の歌声が大きくフィーチャーされました。彼女が歌ったのは「Stolen Moments」(マーク・マー フィーのカヴァー)、「Love From The Sun」(ノーマン・コナーズのカヴァー)、「Black Spirits」(ランディ・ウェストンの「African Cookbook」に詞をつけたもの)等、ニコラ・ファンにとってはおなじみのものばかり。どの曲にもラテン〜サンバ風のアレンジが施されていましたが、ここにもニコラのテイストが反映されています。
公演は16日まで行なわれます。どのセットに足を運んでも、スーツとジャケットに身を包んだ伊達男たちがシックな音楽で皆さんを歓迎してくれることでしょう。
(原田 2013 2.13)

SET LIST

2013 2.13 WED.
1st & 2ND
1. MACEDONIA
2. SPIRITUAL JAZZ
3. SHIVA
4. LOVE FROM THE SUN
5. QUIET DAWN
6. STOLEN MOMENTS
7. BLACK SPIRITS
8. LOVE & REVOLUTION
9. SOMETIMES I FEEL LIKE A MOTHERLESS CHILD

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