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BOB JAMES QUINTET featuring STEVE GADD, WILL LEE, DAVE McMURRAY & PERRY HUGHES "CTI YEARS"

artist BOB JAMES

REPORT


ボブ・ジェームス - BOB JAMES


公演初日リポート:
BOB JAMES QUINTET
featuring STEVE GADD, WILL LEE, DAVE McMURRAY & PERRY HUGHES "CTI YEARS"



毎回、バラエティに富んだプログラムで楽しませてくれるボブ・ジェームスですが、今回はなんと、彼が大きく飛躍するきっかけとなったCTI/KUDUレーベル在籍時代(1970年代初頭〜半ば)のレパートリーを中心に演奏するという、ファン垂涎の内容です。しかもドラムスには旧友スティーヴ・ガッドが参加。もちろん客席は超満員、開演前からものすごい熱気でした。

オープニングは「MISTER MAGIC」。サックス奏者、故グローヴァー・ワシントンJr.の代表曲ですが、ボブはその収録アルバム『ミスター・マジック』でキーボードとアレンジを担当していました。この日はデイヴ・マクマレイのテナー・サックスが大きくフィーチャーされ、ボブはアンサンブル部分でフェンダー・ローズ、ソロ部分でアコースティック・ピアノと、楽器を使い分けながら快演を聴かせてくれました。

続いては、渋めのナンバーが登場します。故エリック・ゲイルのアルバム『フォアキャスト』からの「WHITE MOTH」です。この作品にも、ボブはプレイとアレンジで貢献していました。ギタリストのペリー・ヒューズは、ゲイルというよりはジョージ・ベンソンを思わせるプレイで、この隠れ名曲を鮮やかに蘇らせました。

「AUTUMN LEAVES」(枯葉)が登場したのにも驚かされましたが、考えてみればボブとガッドはチェット・ベイカーのアルバム『枯葉』で、この曲を演奏しています。この日のアレンジも基本的にはチェットのヴァージョンを踏襲していましたが、「4ビートでソリストを煽るガッド」、「それに乗ってジャジーなフレーズを弾きまくるボブ」というシーンは、日頃なかなか見られないレアなものだと思います。

ウィル・リー書き下ろしのバラード「A SIMPLE WAY TO SAY, "I LOVE YOU"」を経て、後半はボブ自身のCTI盤からのレパートリーが続きます。「いろんなひとにサンプリングされて潤ったよ。ASCAP(米国作曲家作詞家出版者協会)に感謝しなくちゃね」というMCの後に始まった「NAUTILUS」(’74年の『ボブ・ジェームス・ワン』より)、説明不要の「WESTCHESTER LADY」(’76年の『ボブ・ジェームス・スリー』より)、そしてアンコールでは、ビゼーの「アルルの女」をアレンジした「FARANDOLE」が飛び出しました。’75年の『ボブ・ジェームス・トゥー』収録ヴァージョンはブラス・セクションが大きくフィーチャーされ、ヒューバート・ロウズのフルート・ソロも挿入されていましたが、この日はデイヴ・マクマレイがサックスとフルートを持ち替えながら大活躍。ガッドのドラム・ソロも飛び出して、よりワイルドな「FARANDOLE」へと進化していました。
(原田 2012 9.3)


● 9.3mon.-9.5wed.
BOB JAMES QUINTET
featuring STEVE GADD, WILL LEE, DAVE McMURRAY & PERRY HUGHES "CTI YEARS"
☆ 参考:セットリストはこちら
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