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NILE RODGERS & CHIC

artist NILE RODGERS & CHIC

REPORT


ナイル・ロジャース - NILE RODGERS


公演初日リポート:
NILE RODGERS & CHIC



今年も、桜の季節にナイル・ロジャース&シックが戻ってきてくれました。

ナイルがなぜこの時期に来日するのか? 話は今から16年前にさかのぼります。
1996年4月、ナイルは「JTスーパー・プロデューサーズ」というタイトルの来日コンサートを開きました。そこにはもちろんシックのメンバーもハウス・バンドとして参加しました。しかしその最終日にあたる武道館公演の直後、ベーシストのバーナード・エドワーズが急逝してしまったのです。それ以来ナイルは、可能な限りこの時期に日本を訪れ、バーナードの思い出を我が国のファンと一緒に偲んでいるのです。

しかしステージには一切、しめっぽさはありません。「こっちはこんなに賑やかなパーティをやってるよ、そっちも盛りあがってるかい?」とバーナードに呼びかけるかのようなファンキーでダンサブルなプレイが延々と続くのです。オープニングでは、バンド・メンバーに先駆けて、まずナイルが登場。客席からの握手攻めに応えた彼が、ようやくバンドスタンドに上ると、それだけでオーディエンスは総立ちです。「じゃあ、シックのメンバーを紹介しよう!」というナイルのMCに導かれ、各メンバーが控え室から演奏しながら出てきます。ファンの声援と拍手はさらに高まります。

あとはもう、「EVERYBODY DANCE」を筆頭にヒット・チューンが次から次へと出ます。プログラム中盤の“他人に提供したナンバー集コーナー”では、ダイアナ・ロスに提供した「I'M COMING OUT」、マドンナに提供した「LIKE A VIRGIN」、デヴィッド・ボウイに提供した「LET'S DANCE」、デュラン・デュランに提供した「NOTORIOUS」等が歌われました。“でも私たちはヒット曲のカヴァー・バンドじゃないよ。だってこれらの曲は、すべて私が書いたかプロデュースしたものなんだからね”と語るナイル。ビッグ・ヒットの数々を、そのヒットを生んだ張本人のステージで聴けるのは快感のひとことにつきます。

シックのライヴはいつも超満員です。その理由の一つは、リピーターがとても多いこと。つまり一度でも彼らのステージに接すると、あまりの楽しさにクセになってしまい、それから来日するたびに聴きにいかなければ気持ちが収まらない、という一種の“中毒症状”が起きるのです。そしてもうひとつ、新たに彼らのライヴを体験しに来るファンもとても多いのです。「おしゃれフリーク(LE FREAK)」にしても、「LIKE A VIRGIN」にしても、聴きつがれ、今なおラジオやテレビで流れています。その原作者のプレイをナマで見ることができるとあっては、誰だってライヴ会場に駆けつけたくなるはずです。

ナイル&シックは年末年始にも「ブルーノート東京」に再登場するそうです。ダンス・ミュージックのマエストロはますます元気、ますますファンキーです。
(原田 2012 4.18)


● 4.18wed.-4.21sat.
NILE RODGERS & CHIC
☆ 参考:セットリストはこちら
詳細はこちら

NILE RODGERS - ナイル・ロジャース

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