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An Evening with PAT METHENY with LARRY GRENADIER

artist PAT METHENY

REPORT


パット・メセニー - PAT METHENY


公演初日リポート:
An Evening with PAT METHENY
with LARRY GRENADIER

昨日から遂にパット・メセニーの公演が始まりました。

僕は初日のファースト・セットに足を運びましたが、クラブの中は外の寒さをものともしない凄い熱気です。ヒーローの登場を今か今かと待ち続ける興奮、最高の演奏への期待、そして「どんな新機軸を聴かせてくれるのだろう」という好奇心が一体となっているのか、客席のざわめきは増すばかりです。

拍手や声援の波をかきわけるように、パットが登場します。まずはアコースティック・ギターのソロです。「ブルーノート東京でプレイするのは、ぼくにとってホームに戻ってくるような気分なんだ」といいながら、「GOIN’ HOME」を聴かせてくれました。
パットは現在、ライヴ活動の中心をコンサート・ホールやフェスティバルにおいています。つまりクラブに出演することは例外中の例外です。言い方を変えれば、パットのギター・プレイを、文字通り手の届くような距離で見ることができるのは世界中で「ブルーノート東京」に駆けつけたファンだけなのです。ぼくも「今こそチャンス」と、彼の指使いや華麗なピッキングをしっかり目に焼き付けました。特徴ある左手親指のポジション(薬指の裏側に親指が位置し、ネックからはみ出る)も、しっかり視界に入ってきます。

2曲目からはベース奏者ラリー・グレナディアが加わり、デュオによるパフォーマンスが展開されました。パットとラリーは‘90年代以降、何度も一緒に共演していますが、二人きりで日本のステージに立つのは初めてです。パットはMCで「ラリーは最高のミュージシャンだ。彼と一緒に日本のファンの前で演奏することができて、とても興奮しているよ」と語っていましたが、その言葉は少しも大げさではありません。抜群に相性がいいのです。ラリーは決して速弾きや、トリッキーなテクニックを披露したりはありません。しかしウッド・ベースらしい木の質感に溢れたトーンで、安定感のあるリズムを着実に送ります。ぼくは彼のプレイに、「ベース弾きの良心」を感じました。
ふたりは様々なタイプの曲を演奏しましたが、圧巻はやはり「QUESTION AND ANSWER」でしょうか。今からもう20年も前にパットがデイヴ・ホランド、ロイ・ヘインズとレコーディングしたナンバーですね。先日おこなわれたヘインズのブルーノート東京公演でも聴くことができましたが、パット自身のプレイで味わうのも、また格別です。

この曲が終わったあと、ふたりはフリー・インプロヴィゼーションに突入しました。パットはギターの弦をピックでこすり、ラリーは弓を用いてロング・トーンを出します。するとどうしたことでしょう、場内がざわめき、そしてどこからともなくパーカッションの音が聴こえてくるではありませんか。ステージにはパットとラリーしかいないのに、不思議だなあ。・・・と書いていたら、ちょうど締め切りの時間になってしまいました。続きはぜひ、会場で!

やはりセットリストも毎ショウ違うようです、毎日通いたいぐらいです・・・さすが、パット・メセニー。驚異的な “デュオ+”のパフォーマンスで魅了されました!!
(原田 2012 1.21)


● 1.20fri.-1.28sat. (1.24tue. OFF)
An Evening with
PAT METHENY with LARRY GRENADIER
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パット・メセニー - PAT METHENY

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