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ROY HAYNES の小話

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ROY HAYNES と言えば。。。思い出した小話



アメリカに「ダウン・ビート」というジャズ雑誌があります。第1号が出たのは1934年7月だそうですから、今年で創刊75周年を迎える、超の字のつく老舗です。

その名物ページに、「ブラインド・フォールド・テスト」という企画があります。ミュージシャンに何のインフォメーションも与えずにレコードやCDを聴かせ、ざっくばらんに感想を語ってもらうというものです。2001年4月号の同コーナーには、ロイ・ヘインズが登場しました。

編集者は、リード文(本題に入る前の短い文章)で、こう驚いています。
“彼(ロイ)は、ステレオの片チャンネルから音を聴いただけで、若いミュージシャンであれヴェテランであれ即座に聞き分け、言い当てられるのである”。

なるほどたしかに、この記事でのロイは、持ち前の耳のよさを最大限に発揮し、演奏ミュージシャンの名前を当てて、彼らのスタイルの特徴に言及しています。

最初にかかったのは“ジャズ・ドラムスの父”、ジョー・ジョーンズのレコード。ジョーンズはカウント・ベイシー・オーケストラのドラマーを長く務めていた名手です。ロイは彼をものすごく尊敬していて、昔からしょっちゅう“プレイが似ている”といわれていたそうです。

マックス・ローチやアート・ブレイキーにも多大な影響を与えた巨星、ビッグ・シド・カトレットの演奏もかかりました。ロイはいいます。
“俺は初めて買った車で、彼をハーレムの家まで送っていったことがあるんだよ。シドはこの世で生まれた最も偉大なドラマーのひとりなんだ”。

最後にかかったのは、当時、若手ドラマーのトップと目されていたマーヴィン・スミッティ・スミスの演奏です。
もちろんここでも、ロイは即座に演奏者を当てました。
“スミッティだ。何で分かったかって言えば俺はちゃんと彼を聴き込んでるからさ...... 評論家はロイ・ヘインズの奥の深さを知らないんだな!”


今回の公演でもロイ・ヘインズはジャズの醍醐味を存分にアピールしてくれることでしょう。
その奥深いドラム・プレイと共に・・・!
(原田 2009/5/29)


6/1 mon - 4 thu
ROY HAYNES
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