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MADELINE PEYROUX

artist MADELEINE PEYROUX

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原田和典の公演初日リポート:MADELEINE PEYROUX

オルガンのポヨポヨした響き、エレクトリック・ギターの柔らかな和音、ドラムスが刻むゆるやかなシャッフル・リズム。そこに、語りかけるようなヴォーカルと、歯切れ良いアコースティック・ギターが乗る。

この音作りは、ぼくにとってマデリン・ペルーの名前とイコールです。彼女の来日公演が決まったという知らせをきいたとき、“ああ、あのサウンドが生で味わえるのか!”とすっかり嬉しくなりました。昨日のステージでも、マデリン独特の音世界を満喫できました。ニュー・アルバム『ベア・ボーンズ』収録曲ばかりではなく、前作『ハーフ・ザ・パーフェクト~幸せになる12の方法』からの「LA JAVANAISE」、前々作『ケアレス・ラヴ』からの「BETWEEN THE BARS」なども交えた選曲は、ちょっとした“ベスト・オブ・マデリン・ペルー”風。初めてのブルーノート東京公演に寄せる彼女の意気込みが伝わってきました。

いつも良いバンド・メンバーに恵まれているマデリンだけに、今回の顔ぶれも凄腕ぞろいです。重鎮ジム・ビアードが参加しているのですから。個人的にはフュージョン系のシンセサイザー奏者というイメージが強いのですが、この日はオルガン、アコースティック・ピアノ、そしてメロディカ(ピアニカ)でチャーミングなプレイを披露してくれました。そしてジョン・へリントンはスティーリー・ダンやボズ・スキャッグスからも愛されている、オールマイティなギタリスト。自分のアルバムではけっこうハード・エッジな音を出していましたが、ここではリーダーの歌に寄り添うようなサポートで名手ぶりを発揮していました。マンドリンも良かったですねえ。

4、5年前でしょうか、ぼくはマデリンのライヴを渋谷で聴きました。正直言って、あまりにも硬いステージングに、こちらのほうが緊張した覚えがあります。しかし昨日のライヴは余裕、貫禄、くつろぎ、ユーモアにあふれ、“もう終わりなの?”というぐらい、時間が一瞬で過ぎました。見事なパフォーマンスに接しながら、これからも彼女を聴き続けていこう、とぼくは強く思ったのでした。
(原田 2009/5/18)


5/18 mon - 5/21 thu
MADELEINE PEYROUX
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