エディ・パルミエリ、生誕80年の記念公演 | News & Features | BLUE NOTE TOKYO

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エディ・パルミエリ、生誕80年の記念公演

エディ・パルミエリ、生誕80年の記念公演

祝80歳!ラテン・ピアニストの巨匠が
サルサオーケストラを率いて登場

ニューヨーク・ラテンを代表するマエストロ。"マッド・マン・オヴ・サルサ"と呼ばれたエディ・パルミエリ御大の叩き出す強靭なグルーヴにのって、現在のラテン界における最高のメンバーたちが繰り広げる最強のステージ。これはなんとしても見逃せない!

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text = Ikuo Okamoto

 1962年に自己の楽団"ラ・ペルフェクタ"でレコード・デビューして以来、常にラテン音楽界を牽引してきたピアニストのエディ・パルミエリ。昨年12月に80歳を迎え、ますます精力的に活動を続けている。近年は、『リッスン・ヒア』(2005年)に引き続き、ブライアン・リンチとのラテン・ジャズ・プロジェクトでの『シンパティコ』(07年)をリリースし、映画『プレイグラウンド・バスケットボール(原題:Doin' It In The Park)』(12年)のサウンドトラックを担当。そして、渾身のラテン・ジャズ・アルバム『サビドゥリア』を今年4月に発表したばかりだ。この間、13年にはラテン・グラミーにて「生涯功労賞」を受賞、毎年世界中でツアーをこなしているのだから、驚くばかりである。

 1936年12月15日、ニューヨークのブロンクスでプエルトリコ人の両親のもとに生まれた彼は、9歳上の兄チャーリーの影響でピアノを始め15歳でバンド結成。19歳でプロとなり、数々の名門楽団で働いたあとラ・ペルフェクタでデビュー。トロンボーン2本のアンサンブルによる"トロンバンガ"のゴリゴリと粗削りなサウンドが60年代前半のニューヨークの気分にピタリとはまって一気に人気を獲得した。

 ニューヨーク・ラテンが試行錯誤を繰り返していた60年代、確実に自分の音楽を作り上げていった彼は、70年ごろからは、『バモノス・パル・モンテ』など、社会問題に目を向けた問題作を次々と世に問うている。一方で『ハーレム・リヴァー・ドライヴ』など、ジャズやR&Bとラテン音楽のジャンルを積極的に越えようとするさまざまな音楽的試みを継続する中で、傑作アルバムを立て続けに発表、『ザ・サン・オヴ・ラテン・ミュージック』(74年)は、創設されたばかりのグラミー賞ラテン部門を受賞した。その後、異色作『ルクミ、マクンバ、ヴードゥー』(78年)を経て、80年代もコンスタントに質の高いアルバムをリリース。90年代以降はラテン・ジャズとサルサ、両方のフィールドで活躍を続けている。さらに、彼のもとからは、別名"パルミエリ学校"と呼ばれるほど数多くの優秀な音楽家たちが輩出したことでも知られる。

 今回の来日メンバーでは、ベテランのネルソン・ゴンサレスをはじめ、ルケス・カーティスらおなじみの若手たちが名を連ねているのも嬉しいが、もっとも注目されるのは、70年代にパルミエリ楽団で大活躍していたニッキー・マレーロの参加であろう。パルミエリ師匠のもと、どんな刺激的な演奏が展開されるのか!?ワクワクドキドキがとまらない。

岡本郁生(おかもと・いくお)
トロピカルからポップ/ジャズ/ロックまでラテン文化全般をカバー。TV/ラジオ番組制作、雑誌連載、DJ、ラテン音楽サイト〈eLPop〉主宰など幅広く活動中。『米国ラテン音楽ディスク・ガイド50's-80's』(共著)ほか。
EVENTS
B1フロアのBarでイベント同時開催

★DJ
エディ・パルミエリの生誕80年を祝って精鋭のDJが一押しのレコードを持って集合!

DJ:岡本郁生、宮田信ほか エディ・パルミエリ公演期間中
[Time]7:30pm-11:30pm
詳しくはウェブサイトへ
http://www.bar-backyard.com/

★SPECIAL MENU
7.13 thu.  Bar BACK YARDにて"ハモンナイト"開催!

スペイン カタルーニャのトレヴェレス産の最高級ハモンセラーノをカッティングサービス。スペインの小皿料理、カヴァもご用意!
詳しくはウェブサイトへ
http://www.bar-backyard.com/
※入場無料。ご飲食代のみ頂戴します。
※お席のご予約は承っておりません。

 

『サビドュリア』
(AGATE/ インパートメント)



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